Tripp Lite の概要
Tripp Lite(トリップライト) は、電源保護装置、無停電電源装置(UPS)、電源管理機器、ネットワーク関連機器などを製造するアメリカの電源ソリューションメーカーである。1922年に創業し、長年にわたりコンピュータシステムや通信機器を保護する電源関連機器の分野で世界的な評価を得てきた企業である。本社は米国イリノイ州シカゴに置かれ、データセンター、医療機関、産業設備、オフィスIT機器など幅広い分野で同社製品が使用されている。
同社は長い歴史の中で電源保護技術を中心に事業を拡大し、UPSやサージ保護装置などの分野で世界的ブランドとして知られるようになった。2021年には電源・接続ソリューション大手である Eaton に買収され、現在はEatonグループの一部として事業を展開している。これによりTripp Liteの製品ラインはEatonの電源管理技術と統合され、より大規模な電源ソリューション企業の一部となった。
会社の歴史
Tripp Liteの創業は1922年にさかのぼる。創業当初は自動車用ライトや電気機器関連製品を扱う企業であったが、電子機器の普及に伴い電源保護装置の分野へ事業を拡大していった。
1960年代から1970年代にかけてコンピュータや電子機器が急速に普及すると、電源ノイズや停電から機器を守る必要性が高まり、Tripp Liteは電源保護装置メーカーとしての地位を確立していく。特にサージプロテクターやUPSの分野で製品を開発し、IT機器の保護に不可欠な存在となった。
その後、ネットワーク機器やデータセンター関連製品などへとラインナップを拡大し、現在では電源管理・ラックソリューション・ケーブル製品まで含めた総合的なITインフラ機器メーカーとなっている。
主な製品分野
1 無停電電源装置(UPS)
Tripp Liteの代表的製品がUPS(Uninterruptible Power Supply)である。UPSは停電や電源異常が発生した際にバッテリーから電力を供給し、コンピュータや通信装置を保護する装置である。
UPSは主に以下の用途で使用される。
- データセンター
- サーバールーム
- 医療機器
- ネットワーク機器
- 産業制御装置
UPSには複数の方式があり、Tripp Liteでは次のタイプを提供している。
- スタンバイUPS
- ラインインタラクティブUPS
- オンラインUPS
特にオンラインUPSは電源品質を常に安定させるため、重要なITシステムで使用される。
2 サージ保護装置
電子機器は落雷や電源系統の変動によって発生する「サージ電圧」によって損傷することがある。Tripp Liteはこのサージ電圧を吸収するサージプロテクターを多数提供している。
これらの製品は
- コンピュータ
- AV機器
- 医療装置
- 工業用電子機器
などを電源異常から保護するために使用される。
3 電源分配装置(PDU)
データセンターやサーバーラックでは、多数の機器に電源を分配する必要がある。この用途で使用されるのがPDU(Power Distribution Unit)である。
Tripp LiteのPDUには次の種類がある。
- 基本型PDU
- メータ付きPDU
- リモート管理型PDU
リモート管理型PDUではネットワーク経由で電源のオン・オフや消費電力の監視を行うことができ、データセンター運用の効率化に貢献している。
4 ラック・エンクロージャ
Tripp Liteはサーバーラックやネットワークラックも製造している。これらはIT機器を安全に設置し、冷却や配線管理を効率化するための設備である。
主な用途は以下の通り。
- データセンター
- ネットワーク設備
- 通信設備
- 監視システム
ラック製品はUPSやPDUと組み合わせて使用されることが多い。
5 ケーブルおよび接続製品
Tripp LiteはITインフラ用ケーブルの分野でも多くの製品を提供している。例えば次のようなケーブルがある。
- USBケーブル
- HDMIケーブル
- Ethernetケーブル
- KVMケーブル
- 光ファイバーケーブル
これらのケーブルはデータセンターやオフィスIT設備で広く使用されている。
市場での位置付け
電源保護機器市場には複数の大手メーカーが存在する。代表的な企業としては次のような会社がある。
- APC by Schneider Electric
- CyberPower Systems
- Vertiv
Tripp Liteはこれらの企業と並び、UPSおよび電源保護分野で重要なブランドの一つとされている。特に中小規模のデータセンター、企業IT設備、教育機関などで多く採用されている。
Eatonによる買収
2021年、Tripp Liteは電源管理機器メーカーのEatonにより買収された。Eatonは電気設備、電源管理、産業機器などを世界中で展開する大手企業である。
この買収により、Tripp LiteのUPSやPDU製品はEatonの電源管理ポートフォリオに統合され、以下のようなメリットが生まれた。
- 製品ラインナップの拡充
- 世界的な販売ネットワークの強化
- 電源管理技術の統合
現在は 「Tripp Lite by Eaton」 というブランド表記で販売される製品も増えている。
まとめ
Tripp Liteは、電源保護機器やITインフラ機器を製造するアメリカの老舗メーカーであり、UPS、サージ保護装置、PDU、ラック、ケーブルなど幅広い製品を提供している。1922年の創業以来、電子機器を電源トラブルから守る技術を発展させてきた企業であり、世界中のIT設備で同社製品が使用されている。
現在はEatonグループの一員として、電源管理分野の総合ソリューション企業の中核ブランドの一つとなっている。データセンター、通信インフラ、医療設備、産業機器など多くの分野で重要な役割を果たしており、電源保護技術の分野で長い実績を持つ企業として高い評価を受けている。
サプライチェーン情報
弊社の流通中古市場調査で、TRIPP LITE製の製品・部品は約4,000種類確認されています。
また互換・同等の製品・部品を供給している会社・ブランドは確認できませんでした。
上記のサプライチェーン情報は2026年 02月に調査した流通在庫データをベースにしていますので日時の経過によって変動いたします。

